気分は和菓子職人~わくわくの美・味~
2010-02-12 22:16:18
カテゴリー ソリテュード(積極的孤独)
立春とは名ばかりの寒い日。
きょうの冷え込みは北鎌倉の古民家では一層こたえる。
しかし朝11時、そこに居る人たちはみな楽しそう。
というのも、以前ご紹介した創作和菓子作家、御園井裕芙子氏の
ワークショップがこれから開催されるのだ。
私も心待ちにしていたひとり。
【写真1】きょう作る「桃の福袋」、お雛様も御園井先生の手作り
「きものを着て、自らつくった和菓子を、さりげなくお出しする」
それは、なんと「良い女!風景」であろうか…
そんな妄想が現実になりそうに感じるられるのは、先生の分かりやすい指導と
手際良い準備があるから。
【写真2】御園井裕芙子先生
【写真3】桃色と黄色の練り切り生地、中餡は白あんに牛皮そまぜたもの
楽しい説明を聞きながらで、ざわめいていた私たちも、
いざ「材料を手の平で丸める」という第一工程にはいると急にシンとなる。
【写真4】上記材料をそれぞれ3等分し丸めたものが乾かないようラップをかぶせる
【写真5】桃色の生地を手の平で軽くつぶし、中心のくぼみに黄生地をいれる。
その上に餡をのせてそっとつつみ形を丸く整える。三角棒で中に向かい5本筋をいれ
指先でそっとおし花びらを形づくる。中心の花弁の場所を木道具でスタンプ
【写真6】花弁は茶漉しに餡を押しつけてできた繊細な餡。そっと箸でのせる。
さぁ、出来上がり(私はなぜか6本筋に)
工程はこれだけだが、その一つ一つに集中力とバランス感覚が求められる。
「うめこみぼかし」とは桃色の生地から中の黄がうっすらと透けてみえる
はかなげで美しい手法。しかし、これが手ごわい。
どうしも「うめこまれたまま!」になってしまう。だそうと撫でさすればさするほど↓
全員が無言…まさに「群」の中での「ソリテュード・タイム」である。
そして、出来上がりは十人十色。形や3個の大きさが正確がどうか、性格が表れる。
しかし、その味のほんのりとした甘みのおいしいさには変わりなし。
心づくしの準備と指導に感謝。
【写真7】さぁ、頂きましょう♪
【写真8】デモンストレーションによる「いちご大福」は流れるような職人所作により
10分もかからずに完成。ごちそうさまでした。
北鎌倉での「なりきり和菓子職人」の二時間。
こんな非日常にある、わくわく感を今年も丁寧にたくさん体験していきたい。