寿ぎの七五三@鎌倉
2009-11-07 18:25:39
カテゴリー kimono
太陽のぬくもりに誘われて鎌倉散策。
北鎌倉でおり浄智寺からのハイキングコース。
木々おい茂った浄智寺の横坂道をを少し上ると
右側に真新しい「創作和菓子 手毬」のボードが目にとまった。
気の向くまま脇にそれ、坂道を行くとそこは広い敷地。
築80年以上という民家がたっている
「縁側からどうぞ」と言われるままに上がると、そこは子ども時代に
タイムスリップしたかのような6畳の和室。
漆喰壁、床の間、丸いちゃぶ台に座るとくつろぐ。
山口県産の栗を蒸し漉してつくった和菓子とお茶(700円)を注文。
口に含んだ栗の素朴な甘みと、どっしとりした存在感。
和菓子の形の丸みから丁寧な温もりを感じる。
それを作ったのは御園井裕芙子さん。
「和菓子職人というよりも、アートとして楽しんでもらえる品を創作したい」
とおっしゃる。
これまでの和菓子をアルバムを拝見するとその言葉どおり、それらはどれも
繊細で美しい創造性に溢れている。
そこにはアニメキャラクターを形どったユーモア溢れる品もある。
NYやドイツでも個展を開催されたとのこと。
さっそく、桜をちりばめた儚くもおいしそうな和菓子
(元来wedding cakeとして創作したとのこと)と干菓子を正月用にお願いする。
「kimonoを日常にとりいれ、多くの人にさりげなく着て欲しい」
と話すと御園井さんも「きものを着て和菓子をつくりたくて着てみました。NYでも」
とうれしい返事。
伝統を受け継ぎながらも、そこに合理性や独自の美意識をもちこみ新たなものを
創造することは、Kazumi流と同じ。
その後、葛原岡神社から下り小町通りにやってくると七五三姿が目につく。
その姿は文句なくかわいらしく、見知らぬ彼らの健やかな成長を祈らずにはいられない。
子どもの成長を願う行事としてそれは江戸時代からあり遡ると
三歳(髪置かみおき)、五歳(袴着はかまぎ)、七歳(帯解き)といって
平安時代からあったという行事だという。
ただその頃は、時代により男女の別も異なり年齢や11月15日
(宣命歴という暦上の28宿で鬼宿日という大吉日)というきまりもなかったそうである。
七五三の風習が盛んになったのは「七五三」の語が定着した明治以降。
昨今では母親、祖母ともに自分では着付けができないので美容院へ行く方が多いという。
それでも「寿ぎの日にきもの」という和のDNAが顕在なのはうれしい限りである。
【写真1】三歳女児、被布のかわいいこと。ピンボケでごめんさい。
この日のために前もって足袋に慣れさせる練習をする家庭もあるという。
【写真2】三歳女児 足元の赤いスニーカーもご愛敬。
【写真3】五歳男児 羽織袴が凛々しい。この感動を忘れずにね
七歳女児 お姉さん? お祖母さまとお母さまも素敵なきものです。
【写真4】七歳女児 素晴らしく光っていた振袖。アンティーク柄と色。
桃割れがぴったりきまっていました。
【写真5】七歳女児 「お菓子がほしーい」とおねだりかな?水色の振袖がかわいい。
【写真6】七歳女児 頭の花飾りが重そう。お母様もお似合いです。