London凱旋公演!蜷川幸雄「十二夜」
2009-06-12 23:28:55
カテゴリー kimono
梅雨の合間のさわやかな晴天。
単衣を通る風も、はずむようなきもの日和。
ロンドンのバービカン劇場でスタンディング・オベーションを浴びた
「NINAGAWA 十二夜」を観劇。
歌舞伎の様式美とシェイクスピアの軽妙洒脱なロマンティック・コメディ。
品川女子学院全校生徒たちの観劇教室にご一緒させて頂いた。
1200名余の、生命力と個性あふれた女子。
校長先生も鮮やかな水色の江戸小紋姿で出席。
「校長先生、すてき」、「きもの似合う」
「誰かとおもったぁ」、「先生きれい!」と、
姿をみとめた生徒から歓声があがる。
女性のロールモデルとしても、一個人としても凛としたその姿は
青空に映える。
そんな中、幕があがる。
全面鏡張りにしつらえた舞台に、客席にいる生徒たちの姿が映り歓声が上がる
40分の休憩をはさむ3時間以上にわたる歌舞伎にもかかわらず、
皆きちんと楽しんでいる。
尾上菊之助の早変わりもみどころだが、市川亀次郎のせりふ回し
手の先まで「麻阿(まぁ)」になりきった演技に引き込まれる。
帰り際「おばあちゃんに、よく歌舞伎は連れてきてもらいました。
だから、もうイヤホンガイドなくてもわかるようになりました」
という高校生も。そんな話をきくと心が弾む。
「きものも好きになってね」と思わず声をかけた。
「とにかく、子どもたちには多くの”きっかけ”を与えてあげる」
という校長の言葉には、有言実行の重みがある。
写真:新橋演舞場前にて