「きものの魅力・魔力・威力」の魔力!に負けて散財!
2009-06-13 17:21:32
カテゴリー kimono
銀座を歩くと、必ず立ち寄る場所のひとつが「やまとや」。
コアビルをすぎ、松坂屋に向かう途中にある小さな間口の
細長いお店には、どもれこれもほしくなる草履が一杯。
Kazumi流の「上品で凛」とした佇まいを仕上げるにはぴったり。
立ち寄るたびに、手にとり、足にあててはため息をつく。
草履は小判型より、細見が好みである。
脱いだ時の姿が、やはりほっそりとしているのが良い。
「やまとや」さんの特徴は、その巻きの美しさにある。
ヒールの高さは様々にあるが、少しおしゃれに6cmほどのヒールに
10段の細い巻きが重なるデザインは、立ち姿が際立つ。
さらに、いろいろな草履をはき比べた結果、履き心地も抜群。
わたしが「スニーカー草履」と名づけた、スニーカーをはく人を追い越す
スピードで歩けるウレタン草履に匹敵するほど、速く歩くことができる
(きもので、そこまであせって歩く必要があるのかと問われそうだが)。
と、そのお店に先日来、気になっている草履がある。
実は、一目ぼれ。
日は経っても、やはりほしい。
再び、お店に足をはこぶ。
「あった!」
手にとり、店外にもちだし、陽ざしをあててみる。
繊細な巻きだけでも素敵なのに、その色たるや白をベースに赤白の半分づつになっている。
職人技術も高いものが要求されるそうで、受注発注。
和装の醍醐味にひとつは、そこにストーリーがあること。
そしてそのストーリーを具現化する技術力が裏方に存在することである。
しかも、その職人さんは目下入院中だとうかがった。
それを聞いて、決心が固まる。
「頂きます。どれだけ日数がかかっても待ちますからお願いします」
48300円のその草履。
職人さんの回復を祈りつつ、その日を首を長くして待つのも和の楽しみ。
写真1:一目惚れ草履の横
写真2:後ろからみると、白赤の巻きの技がよくわかる