ペット僧侶との巡り合い
2009-06-06 16:10:00
カテゴリー コンパニオン・アニマル(伴侶動物)
以前から評判をうかがい、会いたいと思っていた方がいる。
そのように願い、その想いを無邪気に伝えると
良いタイミングでお目にかかれることができる様である。
コンパニオン・ドッグのピピを失って以来、その計らいは
いっそう確実にめぐってくることを体験し感謝している。
そのような流れの中、きょうは新潟、長福寺の僧侶
横田晴正さんに、お目にかかることができた。
彼は曹洞宗の僧侶である。
人間のご供養ももちろんであるが、僧侶への発心は
ペットを供養したいというものであった点が、
とてもユニークである。
27歳で出家後、修行を重ね、ペット・オーナーの心に一層よりそうべく
カウンセリングも学んでいる。
(詳細は『ありがとう。まと逢えるよね。』四季社1410円)
東京にも分院(焼場と霊園)があり、要望があればこちらでも供養をしてくださる。
現在連載中の取材も兼ねてと思っていたが、その気さくて暖かい人柄に
すっかり、心の中をきいいていただくこととなった。
横田僧侶の供養はかならず、そのペットとの絆の話をきいてから行うという。
「そうでなければ、誰がお経を読んでも一緒ですから」
開口一番、「お写真をおもちですか」と尋ねられ、持参のアルバムをだした。
「なんて、かわいい。舌がちょこっとでてますね。耳が大きい。きれいだ」と
心からの笑顔で(まるで、小さなこどもが動物にふれよろこんでいるように)
ページをゆっくりとめくってくれる。
「わぁ、このしっぽ!これで癒されたのですね」などと
私がひっそりとしまっていた、思い出を共鳴させる言葉があふれる。
ペットショップで働いていた経験から、
「きょうは、この子は縁あって、もらわれていくな」
ということが必ずわかるという興味深い話をしてくださった。
それは、その犬猫の行動が変わるからだという。
新しい飼い主にまだ会う前から、大人しい子が急に、活発になってみたり、その逆だったり。
それは、まだ見ぬ飼い主が「望むタイプ」でいようとする行動らしい。
つまり彼らはテレパシーとでもいうもので、自分で飼い主を選び
時を定め、その瞬間をのがすことなく縁をむすぶのだという。
だから、そこに築かれた縁がその人にとっての課題を運んでくるという。
そううかがうと、日経ビジネスオンライン『天国の犬からの宿題』弟二話で書いた、私にとっての「運命の出会い」はやはり意味があったのだと、改めて確認と感謝にきもちがあふれてきた。
天命もそうであると…
そして、丁寧な読経をあげていただく。
最初は感謝、感謝、感謝の読経。
そして、ゆっくりやすんでくださいね。
最後にまたあえるとよいね。そして再び感謝の読経。
これは人間への経文と同じ内容だという。
「生きとし生きるものに仏心が宿るとお釈迦さまはいわています。
そのとおりなので、そこに何の区別もないのです」と。
家族だと思いながらも「擬人化しすぎていないか」
「自分だけ執着しすぎていないか」などと罪悪感にとらわれたり、
世間の目を気にすることもあろうオーナーにとってもなんと心安らぐ言葉であろうか。
この出会いの詳細は、改めて連載していく予定である。
写真:
頂いた黄色い花束と一緒に
横田僧侶の本