2010年1月22日からご紹介している Hawaiian Humane Society(ハワイ動物愛護協会)を知るにつけ、その根底にあるに理念が明確であるからこそ、社会にも浸透しているのだと納得する点が多い。
パンフレットをみると序文(Preamble)には、動物に対して慈悲深い行動をとることは人間に対してもそのような行動をとることに繋がるとある。
序文以下21項目のそれは、細部にわたりHuman-Animal Bond(野生も含めての動物と人間の絆)を高めるために注心された言葉で溢れている。
Human-Animal Bondを築くというしっかりとした使命(Mission)があるからこそ、年間5億円を上回る寄付金が集まり活動を続けることができるのであろう。
今週は、わたしたち自身が殺処分ゼロを目指す社会において、何ができかを考えるヒントとなることを願い、英文パンフレットの最初の6項目を簡単にご紹介したい。
Preamble(序文)
- Animals as Companions(伴侶動物)
- 賞品としてペットを出品することに反対し、オーナー(飼い主)に対しては、ペットに責任を持ち法律を順守することを述べている。
- Animals as Entertainment(サーカス、展示、ショーでの動物の扱い)
- 野生動物は行動、心理学、生育環境がしっかりと確立されているのでそれに反する使用意図には反対している。ネグレクト、虐待を引き起こす原因となるコンテストにも反対。
- Animals in Experimentation(動物実験)
- 動物実験は、他にかわるものがなく、新しく意味のある情報を得る時のみに許可すべきだとし、研究室での実験ではストレスや痛みを極力排除するようにと考えている。
- Animals Raised for Food/Slaughter(食用動物)
- 食用といえども機械のように扱う「工場農園」に反対している。また、許可のない畜殺業者によるどんな動物への畜殺にも反対している。
- Animal Fighting(闘動物)
- 闘犬、闘鳥のような催しは、動物を傷つける原因となり、ひいては子どもをはじめ大人に対しても命の価値を歪める恐れがあると考えている。「血が流れるスポーツ」を非難。
- Animal Training(動物への訓練)
- 動物にポジティブ強化(褒めるしつけ)を与える様々なトレーニング方法をサポートし、体罰による訓練に反対している。
以下、次週につづく。
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