2010年4月16日掲載
信頼するコンパニオン・シッターやトレーナーの方とお話をする中で、最近よく耳にすることが気になった。
それは「オーナーが以前よりもお金をかけなくなった」ということ。
「それはどういうこと?世相を反映しているという意味かしら?」
「それもあると思います。ただ、私たちに相談なさる方は基本的にコンパニオン・ドッグを大切に思っているはずなのに、相談にお答えしても、それに応える行動をとることが以前よりも少ない気がするんです。やはり意識の問題でしょうか…」
フード | 2,361円/月 |
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おやつ | 820円/月 |
シーツ | 677円/月 |
その他用品 | 939円/月 |
治療費 | 1,826円/月 |
ワクチンその他 | 1,547円/月 |
グルーミング | 1,153円/月 |
しつけ、シッター | 241円/月 |
ここで、少し数字をみてみましょう。ペット総研の2009年5月19日〜6月15日で実施された1,038名のオーナー(女737、男301)へのアンケート調査によると
一ヶ月にかかる各種費用平均は10,489円という(内訳は右表)単純に12倍すると125,868円/年。
犬種別月平均はチワワ 8,863円、Tプードル 15,214円、Mダックス 10,267円、柴 6,744円、ゴールデン 17,267円、ミックス 5,750円。
2009年日経ビジネスオンラインに連載『天国の犬からの宿題』第5話で「ペットに10万円かける女たち」というコラムを書いたが、
それは特殊なケースだとしても上記のアンケート結果を見る限り、予防をきちんとし清潔にコンパニオン・ドッグと暮らす意識の健やかな様子が伺われる。
ただ、気になったのはしつけ、シッターへかける費用の低さである。シッターもさることながらトレーニングは子犬時代にはオーナーが独学するにせよ、費用をかけるべき重要な時期である。大型犬となれば直さらである。家計が苦しくなった場合、真っ先に削られるのは、美容院や教育費であるというところでは人間社会と同じなのであろうか。
一方、出費が増えたという人は「犬が高齢化したので医療費がかかる」、「手作りフードにかえたから」、「犬が贅沢になった」などという回答である。
さきのシッターとトレーナーの“ぼやき”によると昨今こんな人が多いという。
そして、そのようなオーナーの言い訳は大概一緒だと言う。
「みんな食べてるフードなんだから大丈夫でしょ?」
「そんな危ないもの(素材や、添加量など)使うはずがない」
「外でオシッコするほうが気持ちよさそう」
「家でマーキングされたら困るから」
凜の場合には、莫大な(笑)教育費とシッター代がかかるので、早くこれらがゼロに近づくことを願う日々。ただ、一年を過ぎ、心身ともに安定するまでは「三つ子の魂百まで」なので将来の互いのQOLを高める幸せな日々への投資だと考えることにしている。
by @kazumiryu