前回のコラムでは品川女子学院での14歳への
ゆかた授業をおえ、その感動を記した。
昨年は授業をうけた娘たちから話をきき、
お母様方が興味を持って下さった様で
秋にはPTA対象の浴衣授業を一回開催させて頂いた。
今年は、さらにうれしいことにタイミングを早めての依頼。
そこで、「お父様もご一緒ではいかがでしょうか?」
とご提案した。
当日はわくわく。
総勢30名ほどで男性も3名参加。
アシスタントと共に会場にうかがうと、
すでに熱心に浴衣や帯を選んでいる姿がみられた。
その後ろ姿は、彼らの娘たちとそっくり。
賑やかな空間が、定刻と共に静かになる。そんな
次第も、授業前の生徒たちと同じ雰囲気で微笑ましい。
まずは、5月末の講演会、その後の授業の
様子をお伝えしたあと、本日のレッスンに移る。
男性はめいめい、MY浴衣と角帯持参。
「きょうは、ゆかたを纏い、
半幅帯の一文字、文庫、変わり文庫。
そして男結/貝の口をご一緒に勉強いたしましょう」
学校が準備した浴衣は生徒が使用したもの。
カラフルな浴衣を纏った姿は童心にかえり、
みなにぎやかに若やいでいる。
驚いたことは、お父様方の熱心さと器用な帯結び。
限られた時間内、全くの初心者も含め全員をご指導するのはまさに肉体労働。
しかし、それに十分応えてくださる参加者の笑顔がとてもうれしい。
後日、「まさか花火大会に家族で浴衣をきていくことができるなどとは思いもよりませんでした」
とメールを頂いた。
授業がこのように家庭の中にも、その種子を落としていくことを知り感無量の授業番外編であった。
このような活動を、他校にも広げられることを願っている。