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「衣替えはお済みですか?」
〜やはり、きものはコミュニケーション・ツール〜

Have You Changed Your Kimono for the New Season?
~ all in all kimono is a communication tool~

現代では衣替えという概念が特に洋服では希薄になってきています。
季節ごとに行李からだし、衣類を陽にあて防虫剤とともに入れ替えるという母の作業が子ども心に残っている人も少なくなっている昨今です。きものは季節の決まり事があるので、やはりこの作業がおこなわれます。それは季節を先取りしたり、自然の風景を身にまとうという日本人らしい繊細で合理的な考えでもあります。ぜひ以下の表を参考に、四季折々を楽しんでみましょう。
10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9
きもの 袷・ウールの単 袷または単 絽・麻・紗の単
長じゅばん 絽・麻・レースの単
冬帯 夏帯
羽織 袷の羽織 夏の羽織

10月、11月はきものを楽しむには最適の季節。
そんな週末、外国人の方に訪問着の着付けを依頼され、鎌倉をご案内してきました。

七五三の少女 ぼっくりをそろりそろりと歩く七五三の少女。日本髪が愛らしい
The Japan! 鶴岡八幡宮でみかけたThe Japan!
和の音色が参道に響く
花嫁花婿 雅楽の後につくのは角隠しが清々しい美しい花嫁花婿

鎌倉名物の人力車。きょうは3名なので2台依頼。
若い車夫さんは「毎日、人が喜ぶ仕事が楽しい」と。
足元をみると地下足袋の進化形。通称エア地下足袋(エアマックスを想像ください)。しかし、すべりやすい場所ではやはり本来の地下足袋の方が扱い易いとか。江戸の知恵はすごいですね。

エア地下足袋 エア地下足袋横から見るとエア・クッションが
ちょっぴり体験 ちょっぴり体験易々と持ち上がり、びっくり
英勝院前にて 英勝院前にて。左端の方へ着付けをして差しあげました
Mさん

外国の方への着付け経験は何度もありますが、今回のようにきちんと訪問着に袋帯をお持ちの方は初めて。「振袖ではきつくてきものの良い思い出がない」ということなので少しでも楽に過ごせるようにと、Kazumi流のたった二本で凜と着られる付け紐を活用。「お茶席も、食事もすべて楽でした」と言って頂きうれしい出会いでした。すれ違う多くの方から声がかかっていたのも「きものの魅力・魔力・威力」のひとつですね。

子どもの頃からきものが大好きとおっしゃるMさん
薄紫とピンク系のしぼりの小紋にお祖母さまの濃紫のしぼりの羽織。髪飾りも古布で90 歳を過ぎたお祖母さまの手作り。代々受け継がれるのもきものだけではなく、それを纏った時代の思い出も一緒。それがきものはコミュニケーション・ツールと考える理由です。

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