2011年1月21日掲載
(独)物質・材料研究機構MANA主催のCulture Classに招かれ英語でのKazumi流風呂敷ラッピングワークショップを行った。
このワークショップが行われた二の宮ハウスは世界各国から筑波研究学園都市にある公共の研究機関および大学に研究のために来日している研究者およびその家族が滞在する施設であり、まさに世界の頭脳集団が起居を共にする場所である。
偶然、2010年5月には、ここで「着物を纏うとは自己発見」という講演を英語で行い、お陰さまで好評を頂いた。
今回はMOTTAINAI精神を表すFuroshiki Wrappingを楽しく学んでもらおうとわくわくと準備をした。参加者は20名弱ではあるが、アルゼンチン、スペイン、ドイツ、トルコ、ポーランド、インド、インドネシア、シンガポール、マレーシア、中国と異文化交流には最適の集まりである。
男女半々ほどの参加者は、当初の緊張感はすぐに好奇心溢れる楽しさに変わり、活気溢れる時間となった。
Q&Aタイムにはきものについての質問も多く頂いたことは、Kazumi流ならではの光景である。
本日のきものは紫に様々な色がおられた紬の袷。
光沢のあるピンクの名古屋帯は自分で仕立てたもの。
梅の桜がこの季節を表します。
Furoshikiは1300年ほど前から使われていたこと、慶弔の場合の小袱紗を右包、左包にする方向と着物の襟の共通点や色の違いについて説明。
風呂敷の大きさは10種類もあること、美しいラッピングにはFuroshikiの大きさと包む物のバランスを考えることがポイント。これらの風呂敷は参加者に好評。どれを購入しようかと迷い続ける姿も。
きょうのラッピングは基本包、ワインボトル包み、本包み、兎包み、箸フォーク入れ、ティッシュボックス包みの6種類。50cmx50cmと70cmx70cmの標準サイズを使います。
基本包みで、まずは美しさの差がでる四角い結び目(firm square knot)のコツを学びます。
恐る恐る結び目をつくる人、どんどん進めて何度もやり直す人など個性溢れる中に共通言語である英語の声が飛び交い楽しい雰囲気に。
でも、この結び目を美しく作るという点は日本人でもコツを理解しないと適当になってしまいがち。そのポイントの重要性にみなさん気付いてくれたようです。
スピーチではKimono Lifestyle Consultantとして使命やソリテュードとの関連性について語る
基本包み実習の後は、Tissue Box Cover
席を立ち、熱心に手先を見る研究者達。好奇心いっぱい
Furoshikiをきものの形に畳んだその胸元には箸はナイフ、フォークを入れます。とんぼ玉は帯どめがわりにあしらいます。
りんごは兎型のラッピングの胴になります。
ワインボトルは、襞をつくり水引を飾り華やかに。
ワインボトルラッピングは本日のハイライト、最後には正面の結び目に水引をとおして華やかさと個性を演出します。最後に「では、風呂敷をほどきましょう」と指示した際「えっー、残念」の声が上がるほど。
ナイフ、フォーク、箸をいれるきもの型ラッピングを勉強中
「きものの衿元は左が上、ほら私のきものもそうなっているでしょ」
素早い手の動きに思わず「不思議!」と笑みが漏れる
みなさん最後まで、熱心にありがとうございました。
日本での研究がそれぞれの国にとり有意義であると同時に異文化交流が忘れがたい体験として心に残りますように。