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2011年6月3日掲載

中学2年生へのきものの講演はわくわくが一杯

Exciting Kimono Lecture for Eighth Graders

毎年この季節になると楽しみとどきどきが巡ってきます。
それは、品川女子学院での講演をお受けしているからです。

品川女子学院の生徒
213名の瞳はきらきらと好奇心一杯

中高校一貫教育の品川女子学院では、「ナショナル」のない「インターナショナル」は意味がないと考え、国際教育の前段階として「日本を知る」という取り組みをおこなっています。
その柱として中学2年生へ将来への種まきとしての「礼法」「茶道」「華道」「着付け(ゆかた)」の和の授業が行われます。この詳細は漆紫穂子校長著の『女の子が幸せになる授業』(小学館)に譲りますが、生徒たちの卒業10年後を見据えたこの学校の取り組みには大いに共感しています。

5月30日(月)の講演では「きものの魅力・魔力・威力」のうち、以下の3つのことを伝えようと準備をしました。

きものとは日本人としての
アイデンティティを
一瞬で表現する「着るもの」
きものを纏うことと心の関係
を洋服とは異なる
その形から考える
きものを纏う事は
MOTTAINAI SPIRITを
生活にとりいれること

約12mの反物
約12mの反物を8つに裁断し、仕立てられていることを
実感してもらうため反物を広げます
きもの美人の撮られ方
ゆかた授業の最終日の撮影で活用すべく、
きもの美人の撮られ方をOK&NG所作で説明。
和装を際立たせる仕草は相手への思いやりにも繋がります

もちろん上記の3つ以外にも和服の魅力はたくさんあります。
染めや織の技術の素晴らしさ、見る/見られる喜び、季節を纏う感動、和のDNAスイッチが入り背筋が伸びる気持、鏡を見るとは自分と向き合う余白の時間を生み出す事など浴衣を羽おるだけでも体感することができます。
また、non-verbal communication tool(非言語的コミュニケーション手段)としてのきものの存在感を知ってもらいたいと、きものを纏っただけでジーンズ姿の時とは違う人間関係が生まれることをロンドン滞在中の体験からお話しました。

365日きものを纏う私が日々触れるきものはただ堅苦しいというものではなく、日常の中に美しさと豊かなきもちを与える「ご褒美」のような着るものなのです。そのような体験を14歳の細胞のどこかにそっと共有の種として置くことができればと思い話をさせていただきました。

漆紫穂子校長と津田恵子
生徒さんからの花束を胸に漆紫穂子校長と創業者の胸像の前でにっこり

生徒のみなさんが何を感じ取ったのか、ドキドキわくわくと感想を待つ気持はわたしを14歳の自分へとタイムスリップさせてくれます。
来週からのゆかたの着付け授業はたった3回で全員がゆかたを纏い、半幅帯を締め、畳むという作業を身につけることがゴールです。年々、生徒さんのMY YUKATA比率が上がっている事を知るにつけ楽しみもます6月です。

節電が呼び掛けられる日本の夏、和の知恵から「見る涼」を実感するということも一考してみませんか。

by @kazumiryu

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