3月23日(土)に引き続き、4月6日(土)「春の心を楽しむ」というイベントを企画/講師として参加させていただきました。主宰は公益財団法人 日本文化藝術財団。
伝統を身近に感じてもらおうという趣旨により、その内容はシンプルかつ華やかにと心がけました。 そこで会場である金王八幡宮の和室には小床几を配して正座を避け、和菓子も美しい色合のものが抹茶ともに供されました。
講師のお一人である鶴田流薩摩琵琶奏者の桜井亜季子さんが演奏された「白虎隊」「平家物語〜那須の与一」は演奏も語りもダイナミックかつ臨場感に溢れ、一瞬にして空間がかわりました。
「ひょんな間違いから琵琶を習ったんです」という桜井さんとの対談で、会場は笑い声に包まれ、参加者の緊張感もほぐれたようでした。
ツゲの一枚板でつくられた撥は63万円もし、美しく塗り輝く琵琶の五弦の糸は絹をうこんで染めたものなどと具体的な解説。
また、音を纏うということから和装ならではの「纏う」という身体性を伴う洋服と異なる感覚についても熱く語った対談となりました。
聞香(もんこう)も「平家物語〜那須の与一より〜」という琵琶曲のテーマを受け参加者全員に三種類の香木を体験してもらいました。果たして「那須の与一」の香を感じてもらえたでしょうか?
眼福という言葉を五感で体験できた一時は、桜は散ってしまいましたが春の心が溢れていました。