長年にわたり継続させていただいている品川女子学院での「和を知る授業」の一環としての着付け授業は、わくわくがたくさん。
校長先生が柱の一つとしてあげている「28プロジェクト」
卒業から10年後、つまり28歳になった時に社会で活躍できることを目標とした組み立ての中には、世界に羽ばたくための経験ツールが一杯。その中の一つがゆかたレッスンです。
かつて、和文化への乏しい知識しか持ち合わせていなかった私が、海外での仕事経験を経た中で気づいたことが、今の着付けの授業にも活かされているのかと不思議な巡り合わせすら覚える時です。
今年も授業に先立ち、中学2年生232名への講演をさせていただきました。事前に英語できものを語ったNHK「Weekend Japanology」という番組を視聴してもらっているので、講堂入場時の私への視線も興味津々?!
ここで、毎年恒例の質問タイム。中でも「自分の浴衣をもっている人?」という問いかけには、90%以上の元気な挙手がありました。
数年前は3割にも満たなかったのに、年々もっている生徒さんが増えるのを目の当たりにするのはうれしい限り。授業での集中度も一層あがることでしょう。
次に直線の布がどう仕立てられて、きものになるのかを具体的にみてもらいました。
直線の布を纏う意味を循環型素材として、さらには心と向き合うこととの関連にも触れました。
日本人としてのアイデンティティをしっかりと認識し、歴史文化の知識を増やし、バックボーンを太くする事が公私ともに一層必要であることが着付け授業の一つの目的であることを伝えます。つくば学園都市に世界各地から来日した研究者への英語での講演風景を例にあげて説明。
浴衣の授業には留学生も参加します。英語で応えられるようにKazumi流ではQ&Aも英語版があります。来年の海外への修学旅行で役に立つとよいなと願いながら話を進めます。
うれしいサプライズ、講演後、生徒さん手作りのプリザーブド・フラワーのアレンジメントをいただきました。
私の気持ちもすっかり14歳。
もしかすると、ゆかたの授業が一番待ち遠しいのは、わたしかもしれません。
そんな気持ちのおとなも増えるとよいと願っています。